杜氏の故郷・広島県安芸津町 1
2000.09.23
<駅前の看板酒造「関西一>
安芸津はJR呉線で広島から 約一時間半。海沿いの小さな 街だ。ゴルフの岡本綾子と 大相撲の安芸之島の出身地 だが、何と言っても昔は酒造 りで有名だった。いわゆる 「三津杜氏」といって、優秀 な杜氏を輩出した。 明治の頃、三浦仙三郎が現れ、 酒造りには向かないと思われていた「軟水」で美味しい酒を造る 「軟水醸造法」を発明した。
<関西一の柄酒造>
広島の酒はここから最盛期を 迎える。安芸津にも五つの酒 蔵が有り腕を競ったそうだ。 あるお寺の中に仙三郎の顕彰 碑が残っている。さらに、 このお寺の石塀を寄付したら しく、塀に石碑がはまってい た。
<左 顕彰碑> 池田勇人元首相の 筆による <右 寄付の記念碑> 「寄付者 三浦仙三郎 明治三十三年五月 築之 石工 森 利平」 と読める。 五つの酒蔵は下の 写真の通り左から、 関西一、日の丸、 金泉(きんせん)、 富久長、最後にコノハナ。街歩きの途中、休憩 ついでに立ち寄った、食料品と雑貨の南ストアーのお母さんは今も酒 を造っているのは関西一と富久長の二軒だけだと教えてくれた。さら に、昔は三津地区が中心だったが、今は広くて大きな道が出来た隣の 風早地区の方が発展している、と話してくれた。地元の人も町に元気 がないことを憂えていることがよく判った。


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