地球が舞台

2009年4月
フィリピン ゴミの山の学校
「パアララン・パンタオ」(思いやりの学校)ニュース

☆2009年度のパアララン・パンタオ
○6月、新学期が始まりました。317名が登録。

<パヤタス校>

 110名が登録。午前(5歳児の2クラス)と午後(6、7歳のクラスと7〜15歳のクラス)の計4クラスを開きました。
ジェーン先生、マリアペレ先生が担当しました。

<エラプ校>

 207名が登録。午前(5歳児の5クラス)と午後(5〜7歳の5クラス)の計10クラスを開きました。
ベイビー先生、シンディ先生、メイクル先生、マリクルス先生、リア先生が担当しました。
 レイエス校長が学校全体の運営、メイ先生が、出生証明の手続きなど、外部機関との様々な折衝を担当しました。

給食も毎日ありました。

 パヤタス校は、お手伝いのダイダイさんと奨学生のロザリンさん、エラブ校はレイレさんが担当しました。

奨学生ニュース

 2009年度、パアララン・パンタオは高校生3名、小学生6名に奨学金を支給しました。
 高校の午後のクラスに通っているロザリンは、午前中はパヤタス校で給食の準備や、教室のアシスタントをしています。

☆12月13日 クリスマス・パーティ

 13日の日曜日、パヤタス校エラプ校合同のクリスマス・パーティが、エラプ分校近くのコミュニティスペースで行われました。






授業風景(パヤタス校)


給食(パヤタス校)

☆パアララン・パンタオ2008

○アートクラスも開きました。

 図工などの創作時間。

○8月 学芸会

 フィリピンの歌、ダンス、詩を披露しました。
 みんながそれぞれフィリピンの民族衣装を工夫して手作り。
 お父さん、お母さんもとても楽しみにしていて、張り切っていろんな準備をしてくれました。

○社会見学

 10月、ポベダ・インターナショナル・スクール(マニラ市マカティにある学校)の旅行クラブの生徒達が、パアララン・パンタオを訪問・交流。
 彼らの招待で、今年の社会見学は、空港に行きました。

☆奨学生ニュース

 2008年度は、大学生2名(スイスのグループの支援)、高校生2名(内1名は個人の支援)、小学生8名(シンガポールのグループの支援)に学費交通費を支援しました。
 (公立小学校に入学するには、出生証明書が必要です。出生証明書の申請の手続きはパアララン・パンタオがサポートしています。諸事情で証明書を取得できない生徒も複数名いますが、小学校の校長先生の配慮で、証明書がなくても通学を許可されました。)

 
学芸会(エラプ校)               学芸会(パヤタス校)


アートクラス


社会見学で空港に行きました。

☆ゴミ山の現状報告   2009年2月  内畑 愛美

 今、マニラ市の多くのゴミがこのゴミ山に集まっています。そこで私たちの目を引いたのがこの装置です(写真右上)。
 この装置はゴミ山から発生するガスを採取し、海外に売ろうとして作られたもので、まだ試験段階ということです。
 この装置は外国(おもにシンガポール)からの支援を受けて発案されたもので、今後どう活用されるか注目されています。

 10年前のゴミ山には誰でも入ってゴミを拾うことができ、子供たちも多く働いていました。しかし、2001年から管理が始まり、今ではゴミ山へ入るための登録をした14歳以上の人しかゴミを拾うことができなくなっています。
 また、フィリピン政府は2010年までにこのゴミ山を閉鎖し、バタンという都市にゴミ山を移そうとしています。ですが、バタンの住民は自分たちの町にゴミ山なんか作りたくないと大反対し、一方、現在ゴミ山があるパヤタスの住民も、多くがゴミ山で働いているので、仕事がなくなるのを恐れて反対しています。
 そして、衝撃的だったのが「パグパグ」という行為です。
 「パグ」というのはタガログ語でゴミなどを拾う、という意味なのですが、今ではゴミ山の周りに落ちている飲食店から運ばれてきた生ゴミを拾い、家に持ち帰って火を通して食べる行為を「パグパグ」といっています。「パグパグ」という言葉ができるほど、そのような行為が当たり前になってしまいました。
 パアララン・パンタオの生徒たちも先生に「今日はパグパグしてきたからおなかがいっぱいで給食食べられない」と訴えることもあるようです。
 パアララン・パンタオでは子供たちの体を考え、きちんと栄養バランスを考慮した給食を出しているので、衛生上よくない「パグパグ」はしないで、きちんと学校の給食を食べるように教えています。






戻る