いつも思うんですが、思い入れのあるキャラほど描くのが難しい…。
009はその極みです。

目も髪も顔も全部描けんわい!!
と、何度も投げ出しそうになりました(汗)

でも頑張る(笑)好きだし(笑)

今回はミニ小説をつけてみました。
本当にミニです。絵の状況説明のような…ストーリーがあるようなないような…(苦笑)

ENDLESS RAIN

「もうここからは、一人でだいじょうぶだな。」
問い掛けているとも、一人で納得しているともとれない口調で、あたしを助けた白い髪の男が言った。

あたしは答えられない。

「もう、大丈夫よ」
後ろから若い女に言われた。

何が、大丈夫なものか。
親は目の前で殺された。
家は焼けている。この青い空の向こうで。

それでも生きろと、言うのか。

「そんじゃ、ま、いってくる」
奥に居た男が女に声をかける。

行ってくる…?
後ろを振り向くと、女の目線の先には街があった。
今は、真っ赤に燃えている。
血の赤。炎の赤…

この先は戦場だ。
一方的な破壊の場。

それでも…?

「どうして…?」

あたしが思わずつぶやいた言葉に、今まで黙っていた男が困った様に微笑んだ。

「どうしてだろうね」

見上げた青い空に、飛行機雲が走った。
まっすぐ街に向かっていく。

もう一度、まわりを見渡した。
赤いそろいの服。…血の赤。炎の赤。
しかし、それをまとった彼らは、ほんの少しの希望を、街にもたらした気がした。