メンバーの言いたい放題 3



 Peter 河内の PP&Mコピー考
 
 PP&Mの名曲に対する薀蓄は、Paul 河谷に任せて、PP&M音楽のコピーについて一言、二言、三言、....アッという間に、言いたい放題になっちゃったよ!
 

 実は私も高校時代はコピー至上主義で、テクニックに走り、歌の意味も十分理解せず、音楽を楽しむというよりはむしろ、いかにPP&Mに近づくかで自己満足していました。そして今、私の人生におけるPP&M音楽との関わりを振り返ってみると、以下の4期に分けることができます。

 [起] PP&Mを知り、ただ、がむしゃらにコピーし、
    いかに似せるかにより自己満足を得た時期

 [承] PP&Mをはじめとするフォーク全般に興味を
    持ち、皆んなで歌い、フォークとは何かを論じ、
    楽しみ、悩んだ時期

 [転] PP&Mから暫し離れ、他のジャンルに没頭し、
    音楽を見つめ直した時期

 [結] 歌の本当の意味を知り、肩の力を抜き、余裕を
    持って楽しむ時期
       (現在の私です! 
Back To PP&M
 
 PP&Mのギターアンサンブル、すばらしいですね。でも、メインは歌。まずは自分がその歌の意味を知り、感動することが大切だと思います。そして次は、その感動をいかに聴く人に伝えるか!
 
 私達は、とかくPP&Mの繊細で美しく、力強いギターテクニックに目を奪われがちですが、PP&Mが私達に何を語りかけているのか、何を伝えようとしているのかについて考えてみることも必要だと思います。ギターは、そのための一つの手段に過ぎないのですから.....。
 
 最近、PP&Mのコピー(採譜)を始めました。何と30年ぶり!! いつ聴いても、PP&Mは新鮮! 奥が深いですね。高校時代、いかにいい加減にやってたか!! ただ残念なのは若い時と違って、時間もない、根気も続かない状態になっていることです。しかしながら、なるべく忠実に採るよう心掛けています。まずはコピー、PP&Mのいいところを吸収し、それから自分流にアレンジする.....これが私のやり方です。30年間のブランクはありましたが....。
 
 PP&Mのハーモニー、ギター、ベース(Dickのベースを忘れてはいけません! 一番重要かも!? サウンドをぐっと引き締めます)は非常に緻密に計算されて作られています。完全コピー(技巧に走りすぎる?、オリジナル性に欠ける?)は意味がないという人もいますが、PP&Mを忠実に再現するということも、いろいろな楽しみ方のうちの一つだと思います。ただし、ベートーベンの「運命」にフルトヴェングラー風とカラヤン風があるように、演奏者により差は出てくるでしょう。その違いを聴き比べるのもなかなかおもしろい!
 
 そして、Peter、Paul、Maryそれぞれ個性が強いですね。だから、一人一人のパートが一つの独立したメロディーになっているし、○○カルテット、○○合唱団のようなビシッと決まった完璧なハーモニーでもありません。でも、3人が揃うと、不思議な魅力がある。聴き飽きない。
 
 我が"Heart Stream"も、幸い(?)声質が全く異なった3人から成り立っており、きれいにハモるということは、最初から考えていません。ただ、4人が同じリズムを持ち、個性のぶつかり合いで、聴き飽きない魅力あるグループになれればいいと思っています。
 
 私事で恐縮ですが、現在、PP&Mファンクラブ会報(4回発行/年)に「河内式そらみみコピー」と銘打った連載をしています。当初、ピーターギターのイントロタブからスタートしましたが、その後はピーター中心でありながら、ギターあり、ベースあり、コーラスあり、コードのみあり、ハチャメチャ状態! もし機会がありましたら、ページをめくってみて下さい。参考になる部分があるかもしれませんよ。 以上、PRおわり! 
 
 そして、この「そらみみ」になくてはならないのが耳コピ術。 私の耳コピ術? それは長年の経験によって培われてきたものです。と偉そうなことを言ってますが、正直なところ、PP&Mに関しては、小室等さん、小林雄二さんの「PP&Mスタイル フォークギター研究」(朝日ソノラマ)に負うところが非常に大きいのです。この種の教則本が皆無であったあの時代、PP&Mとほぼ同じフラット・ピッキング、2フィンガー・ピッキング、3フィンガー・ピッキング、アルペジョが出来るというのは、まさに奇跡でした(特に私の住んでいた田舎では)。感激の一言でした。私のPP&Mコピースピードが飛躍的に上がったのは言うまでもありません。PP&Mの教則本としては、今でもこの本の右に出るものはないと思います。これさえマスターしておけば、あとはいくらでも応用が効きますからね。今でも私にとっては大切なバイブルです。
 
 当時、本の後半にあるPP&Mギターテクニック(前奏)をマスターしたものの、LPがなかなか買えなかったため、どんな歌なのか、PP&Mがどんなに歌っているのか全くわかりませんでした。そして、後にLPを買って、曲全体が聴けた時の喜びはまたひとしおでした。"Three Ravens", "The First Time Ever I Saw Your Face", "Gilgarry Mountain", etc. 
 
 以上、長々とまとまりのない文章になりましたが、私の場合、ビートルズ、加山雄三、GSで、コードの耳コピを鍛え、小室さん、小林さんの本で、ギター奏法の耳コピを身につけることができました。
 
 小室さん、小林さんありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。この声、届くかな?





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