TRIO W-46K

TORIO W-46K と言う古い真空管アンプを入手しました 7189Aプッシュプルプリメインアンプです7198A 4本と12AX7 5本で構成されています 以前の持ち主の方の話では片側のチャンネルの音が非常に小さいとの事でした 小さくても音が出ているようなので 出力トランスの断線などは無いと思われますので修理は比較的簡単で安価に済みそうです このアンプは比較的中古で出回っています オークションなどで真空管プッシュプルアンプとしてはLUXKITなどと違い安価に手に入れることが出来ます 
外観状態は そう悪くはありません 左右対称に配置された各種のつまみスイッチがデザイン上の特徴です フロントパネルはアルミですがシャーシはスチール製で結構な重量があります
トランスにサビが出ています また写真ではわかりにくいですが7189Aの1本は茶色く変色してダメになっているのが分かります 片側の音が小さいと言うのは真空管の劣化が原因のようです
破裂、液漏れしたコンデンサは見つかりませんでしたが これから長く使って行くには コンデンサの交換は必至です 真空管テレビなどと違いコンデンサの交換作業はとても楽です 私は今回カップリングに手持ちのオイルコンデンサを使用しました オーディオ用の高級な物に交換するの良いかもしれません 嘘か誠かはわかりませんが高級なオーディオコンデンサほどエージングの時間が短く済むそうです 私はお金をかけずに時間をかけるほうを選びました
カップリングコンデンサ、バイパスコンデンサ、など交換しました 古いダイオードも今回は交換しました
フロックコンデンサ、無極性コンデンサを除く全てのコンデンサを交換 たちまちはこれで安心して使用することが可能だと思います
トランスはサビが出ていたので 再塗装しました シャーシは歯ブラシで汚れを落とし シールド板も汚れていたので塗装しました 不潔感は無くなりましたが やはり年数経過はかくせません
7189Aを真空管チェッカで調べてみると全てダメになっていましたので手持ちのナショナルの6BQ5に全て交換しました 12AX7は大丈夫でした これで一応の修理は終わりです 音は出るようになるはずです 真空管アンプの故障品を修理する際 一番の問題はトランスの断線です 今回はトランスは生きていましたので安価にコンデンサの交換のみで済みました
CDを繋いで 音だし確認 「えっ?」片側から音が出ません 配線の確認も致しましたが問題は無いようです 色々と悩みましたが 原因は単純で スイッチ、ボリュームの接触不良でした 接点洗浄剤でクリーニング(復活剤ではありません)一応問題は解決しましたが 完全を望むのであれば新品に交換しなければダメでしょう ボリュームは新品での袖手が可能だと思いますが シーソースイッチは同型の物を探すのが困難ですから 分解清掃と言うことになります

 

やはり古いアンプをこれから使って行くには メンテナンスは必要で劣化したコンデンサは交換必至です オークションなどで「懐かしい音がする」「暖かみのある」などとありますが 単に劣化している場合も多々あるようです メンテナンスなしで古いアンプの音をあれこれ言ってはメーカーさんに悪いです 今回のW-46Kですが LUXなどに比べれば見た目の高級感が無いですが配線も綺麗でかなりしっかりとした作りです フォノ部分はプリント基板、その他は全て手配線でメーカーが真面目に作ったと感じられます 現在同様の物をつくるとなると安価には出来ないでしょう まだまだエージングが必要だと思います 今後手を入れていくとすれば スイッチ、ボリューム等を新品に交換し 出力トランスを現代の物に交換 ブロックコンデンサの交換と容量アップと言ったところでしょうか

 

その後このアンプは オークションを通じ 他の方の元へ行きましたが そこかららかなりのトラブルが発生しました まず到着時に6BQ5が1本ダメになりました 出品時にチェックは行ったのですが しょせん中古球とあってか到着時急に寿命がきたようです その後落札して頂いた方から 色々と状況報告がありました VR、スイッチの徹底清掃、ブロックケミコンの交換等 などなど 何時も思うのですが オークションで古い機種を売買するには ある程度自分でメンテナンスの出来る方に落札して頂けるのが一番で 今回のこのアンプも本当に良い方の手元に行き 嬉しく思います その後音の左右のバランスがおかしく片側の音が小さくなるとの相談を受けました 最終的な原因はトーンコントロール部のVR不良でした この程度で驚いてはいけない非常に大変な事が見つかりました なんとフォノ部の12AX7のヒーターの電圧が100Vあるとの事です!!ヒーターが直列になっていましたので12.6V もしくは25.2Vあたりが正常なのですが これはどう考えても おかしいことです 今回のこのW-46KはKの文字からもわかるようにキットであったと思います あきらかに制作時のミスでしょう これでもどうにか動作するのですから 本当に驚きです さすがに使用していると球がボケてダメになるそうですが.......。私も出品時 フォノ部はプレーヤーに繋ぎチェックしましたが長時間ではなかったために この点は見落としていました と言うよりこんな事になっているとは想像もしていませんでした 結局このアンプは私が手をかけた以上に落札者の方が手を入れる事になり 反省しています また今回思ったのですが さすがに古い機種ではスイッチやVRの交換は必至でしょう ただし つまみが差し込み式の物はシャフトの形状の違いから入手が難しいのが現状です

さすがにここまで手を入れて整備して頂くと 発売当時に限りなく近い状態になっていると思います 私が所有していた時とは別物の音が出ているのではないでしょうか 作りも良いアンプですから今後末永く使えると思います。