ビクター 14T-600 (昭和35年)

ヤフオクにて程度の良いビクター14T-600と言うテレビを入手しました つまみの欠品もなく キャビネットも多少のキズはありますが 昭和35年頃の物ですからこの程度はあたりまえです 前の持ち主の方から聞いたところアンティークショップで手に入れたと言うことです オークション出品時の説明も丁寧に詳しく書かれていて 安心してお取引が出来ました 蔵出し業者の方の出品と違い久々に気持ち良く取り引きが出来ました この場をお借りしてお礼申し上げます
内部もうっすらとホコリを被った程度で良好です 刷毛でホコリを払い掃除しました 清掃中に抵抗へ繋がるラインが外れているのを発見しました このシャーシ上面には修理中目が行かないので 最初に発見できて良かったです これに気が付かないと 後からかなり悩むことになっていたと思います。
やはり内部のコンデンサがダメになっているようです 本来であれば オレンジ色の物がチョコレート色に変色しています また焼けた抵抗が2本ありました やはりコンデンサは全て交換しなければならないようです
ブロックコンデンサが液漏れしています
今回これだけのコンデンサを交換しました また古いダイオードと焼けていた抵抗2本も交換しました
コンデンサの交換も終わり これで映るだろうとチェックしましたが ダメですラスタは出ましたが 音も画像も全く出ませんでした 写真では見にくいですが何本も均等に横縞のラインが走っています
ラスタは出ているので同期回路、偏向回路、電源周りは問題ないと判断し チューナ、映像回路、音声回路のどれかが問題のようです 映像回路からまず抵抗の断線が無いかを確かめます どの回路でもそうなのですがグリットリーク抵抗とプレート負荷抵抗、カーソド抵抗をチェックしていきます 全て問題ありませんでした もしかしてIFTの断線かと思いましたがこれも問題ありません 回路図があったのでコンデンサの配線ミスもチェックしましたがこれもダメ プレート電圧、カーソド電圧も問題ありません 正直お手上げです せっかくの程度の良いテレビを手に入れたにもこれではただの置物になってしまいます 真空管も何本か買えてみましたが状況は変わりません さーてどうした物かと考えていたのですがなんら思い浮かびません チューナがダメになっているのか?と考えましたが この手のチューナーはそう簡単に壊れる物ではありません 画面に出ている横縞のラインはチューナ以外に問題があるはずです 「もしかして」とひらめきました この横縞のラインは画面にハムが乗っている症状では?と考えました メーカー製のテレビセットですから トランスの配置などが問題のハムではないでしょう そうすると真空管の不良が原因でのハムが有力です 真空管はこの時点で何本かを入れ替えたのですが 全て抜き球のジャンク品です 一応真空管試験器は持っているのですが 今回さぼって使っていませんでした また今回使われている真空管の大半がチャート表になかったので 全てを調べることが出来ません そこで秘蔵の新品真空管を使うことにしました 全てはそろいませんでしたが6本ほど入れ替えました そうすると

今まで悩んでいたのはなんだったのか?と思うほどあっけなく綺麗な画面が出てきました はじめから新品の真空管を揃えていれば コンデンサ、断線抵抗の交換を終えた時点で修理は終了していたのですが 私の貧乏根性から状態を調べもしていない抜き球のジャンク品を使っていたばかりに かなりの遠回りをしてしまいました ただこれで完璧かと言うわけではありません 時々音声に雑音が入ったりします まだ交換していない真空管もたくさんあります今後 新品もしくは良品の真空管が手に入り次第 順次交換したいと考えています

しかし 一度に大半の真空管が劣化する事ってあるのでしょうか?今まで何台かのテレビをいじってきましたが この様に真空管が大量にダメになっている物は初めてです このテレビが映らなくなってから何人もの人の手に渡りその場その場で真空管(私と同じジャンクな抜き球を)を交換された結果かもしれません

外観は家具用のワックスをかけると綺麗な光沢が蘇りました 綺麗なテレビになりました