ビクター 14T-680 (昭和33年9月発売)


ビクターのテレビをオークションで入手しました 外観の程度が良くチャンネル、裏蓋、底蓋、つまみの欠品もなく良品です 動作しないと言うことでした。

 

★写真はつまみ類を外した状態です

6BX6,6AL5,9A8X3,12BY7,12BH7,16A8,7AN7,17Z3,25E5,1X-2Bの構成です 

ホコリは被っていますが比較的良い状態です

いつもながらごちゃごちゃした配線です 先ずは抵抗からチェックします テスタを使い導通や、数値を簡単にチェックしていきます また配線の劣化、コンデンサの液漏れや焦げのチェックを行います

また底蓋の無い物は 運搬 移動 保管時に配線がショートしている場合もあるのでその辺もチェックします

抵抗は取り付けられた状態でのチェックですから必ずしも正確な抵抗値を示す訳ではありません この時点では 頭に入れておく程度と思っていてください コンデンサを交換後 怪しいと思われる物は取り外してチェックします

セレン整流器が使われています セレンは今や有害物質ですから早々に交換します 私は基本的にオリジナルにはこだわりませんから

古いテレビはこのセレン整流器がダメになっている場合が多々あります またOKの場合も劣化の事を考えれば 有害物質ですから交換しておいた方が無難です

 

ダイオード2本をラグ板に取り付け これでOKです 

 

 

セレン整流器を交換して 一度状態を確認するため電源を入れてみました 電源は入りラスタは出ました 但しテレビの見られる状態ではありません 音はしっかりと出ています とりあえず電源が入りラスタが出たので安心しました 最初にセレン整流器を交換して正解でした 

垂直水平とも全く同期が取れない状態で 横斜め上下に画面が流れていますがラスタが出ていますので高圧回路はOKと言うことになります このテレビが現役当時であれば ここから色々と故障箇所を推理していくのでしょうが 年数も経過して大半のコンデンサはダメになっていますから先ずはコンデンサを交換します 

 

秋月電子で売られている安価なテスタですが コンデンサの容量がチェックできる優れものです40nFから40uFまでの測定が可能です古いラジオやテレビにの修理にはとても便利です価格も2100円と爆安!!です

今回の修理にあたり何本かのコンデンサを外してチェックしたところマイカコンデンサ、セラミックコンデンサ以外は全てダメになっていると判断しました

これが交換した全てのコンデンサです ブロックコンデンサ ペーパーコンデンサ、オイルコンデンサ、などなど 今回はセラミックコンデンサも交換しました。

 

コンデンサを交換して 再度チェックをします ここで完全な画面が出ることを願うばかりですが......。ダメです ラスタが出て放送も受信、番組も確認できますが 垂直同期が甘く画面が上下に流れます つまみを回し調節するのですが流れは止まりません最初にチェックしておいた容量過大になった抵抗を交換しましたが それでも状態は変わりません垂直発振管周りになにかしらのトラブルがあるようです 真空管かな?と思い16A8を交換してみましたが変わりません

 

私のバイブルとも言える「テレビの調整と故障修理」に同様のトラブルがないかを確認したところ どうも積分回路の抵抗のリーク、容量過大もしくはコンデンサのショート、パンクが原因とありました。

回路図集にこのテレビの回路があったことを思い出し16A8周りの配線を確認し積分回路を調べました

原因はなんと コンデンサの交換ミスと言うお粗末な結果でした 大量のコンデンサを惰性で交換していたばかりにこんなミスを起こしてしまったのでしょう反省です。

 

映りました 2時間ほどテストしましたが問題ないようです 但しまだ完全ではなく 絵が右にうっすらと尾を引いた様な状態です 古いテレビだからとあきらめがつく程度ですが...。

スミアリングと言う症状の様です 映像増幅段の故障です 12BY7周りを回路図と照らし合わせチェックします またもや私の配線ミスを発見しました コンデンサの取り付けミスです

やっとの事で 綺麗に映る状態になりました 本来であればコンデンサの交換を終えた時点で修理は完了だったのですが お粗末なミスで結構な時間がかかりました

結局今回の修理はコンデンサの交換(マイカコンデンサ、セラミックコンデンサを除く全てのコンデンサ)セレン整流器の交換、3本程の抵抗の交換 これで元の正常な状態に戻った事になります

底に足を取り付けるためのネジ穴があいているので足を入手して取り付けたいと思っています

足を取り付け完成です この足は近くのホームセンターで購入しました まだ新品で売られています

良いテレビになりました 

この時代のテレビには足がとても似合いますね